お店やWEBでショッピングしている生活者の皆様はあまり耳にしない言葉かもしれませんが、我々業界人には「納期遅れ」は良く耳にする言葉です。

出来れば聞きたくない言葉でもあります。

言葉の通り、小売店側(バイヤー)と卸側(メーカー)が約束していた納品日に間に合わないことです。

生活者の皆様は、あまり実感はないかもしれませんが、最悪の場合は、メーカーが倒産するほどの重大な問題なのです。

今や流通も非常に科学的になってきています。

その歴史は、POSの導入とともに進化しました。POS(Point Of Sales)とは、簡単にいえば単品管理のシステムで、バーコードのことです。

今や洋服だけでなくスーパーやコンビニなどの小売店のすべての商品にバーコードが付いていますが、すべての商品がコンピューターで管理されています。

納期については、今までの実績から売れるタイミングを見計らってバイヤーが発注しています。

たとえば、秋物の一番売れる9月の三連休の前に新商品の導入を計画して、チラシやパンフレット、WEB広告を使い、あるいは、莫大な経費を使ってTVなどを通して販売促進(PR)計画を打ち、売れる仕掛けを作っていきます。

そんな時に肝心の商品がないわけですから、ただで済むわけがありません。

また、発注数は過去のデータから分析して、週ごとの売れる指数から出されています。

つまり、売れる指数の高い週に間に合わなければ、販売予定数は余ってしまいます。
あくまで予想ですが、それを基に仕入れや販売計画を練っているのです。

だから納期遅れは、「はい、どうですか」と許してもらえるものではないのです。

では、なぜ納期が遅れるのでしょうか?
もちろんいくつもの原因がありますが、一番が材料入荷の遅れです。

当然、商品は多くのパーツで成り立っています。
ブランドネーム一つ遅れても製品は完成しません。
次は、物流による遅れ。
ファッション商品の実に約90%は海外生産で、いまだに全体の約70%がメイドインチャイナ(中国製)であるため、その物流が、ほぼ船での輸送です。

時間はかかるが安価で一度に大量の輸送が可能です。

そのため、途中の海で台風遭遇や通関時のトラブルでスケジュール遅れは日常茶飯事です。

では、どのように解決するのでしょう。まずは、早い輸送手段のAIR(飛行機輸送)に切り替えることです。

料金はかかりますが、場合によっては1週間くらい縮む場合があります。

でも、いかに早い時期に遅れる可能性を察知して、工場側と対応していくかが、一番肝心です。つまり、工場側と信頼関係がないと遅れの隠ぺいや対応の拒否などでさらに問題が拡大するのです。国を超えても、やはり信頼関係が一番なのですね。
posted by アッシュリーズ at 20:22 | 東京 ☀ | Comment(0) | 『超就職研修 ファッション流通科』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Autumn

2012年09月21日

ファッション業界にとって待ちに待ったシーズンの到来である。
セーターにジャケット。
さらにマフラーやコートなど最新のファッションアイテムが、カラフルなTシャツや軽衣料に変わり店頭を埋め尽くす季節である。
関係者は、少しでも残暑から早い秋の訪れを待望している。
1年から半年以上前から仕込んできたアイテムたちのデビューなのであるから。

期待していた主力商品の人気はどうだろうか。
商品は足りるであろうか。
また、最近の心配事として、いまだに70%近くを頼っているメイドインチャイナの製品は今後も大丈夫であろうかと。
各社、各ブランドとも知恵を絞りアイデアをひねり、データや情報を分析して、予想を立てて商品を仕込んできた。
その結果が間もなく出てくるのである。

ただ、よく考えれば、春だから、秋だからと言う訳でなく、この業界に入ってからずっと心配ばかりしてきたように思う。
ファッションは夢を与える産業だと思っている。
しかし、近年その業界を支える企業の経営が、ますます厳しい状況にある。
当然、企業なので利益を確保しなければならないので、商品原価や効率ばかりに目が行き、一番大事な顧客まで目が届かない状況の企業も多くある。

つまり、夢を与えるべき企業が目先ばかりにとらわれ、顧客を喜ばせる余裕がなくなってきているのである。
これは由々しき問題なのです。
その隙をついて、海外SPAと言う新しい業態で日本に殴り込みをかけてきた世界ブランドが日本各地を席巻して来ている。
ファッション業界は、江戸末期の黒舟来航のような状況であり、まだまだ混沌としている。

業界のリーダー企業や業界団体が新しい取り組みなどに至急手を打たなければ、ますます厳しさを増すことであろう。
まずは、新しい有能な若者が働ける環境や流れを作ることは必要だ。
ヒトは企業の命であるが、我々はその育成に時間と金を掛けられなくなってきている。

そこで弊社の「超就職研修 ファッション流通科」は、国の訓練制度にのっとり企業や受講生に負担をかけずにみっちり実学を3か月ほぼ毎日研修を行うのである。
そして、修了後は就職支援まで行っているのである。
現在、企業側へ色々とその趣旨と仕組みをご説明しているが、概ね好評である。
どんどん我々の研修出身者がファッション業界に入り、業界に活気を与えてくれるものと信じている。
ご期待ください。
posted by アッシュリーズ at 20:47 | 東京 🌁 | Comment(0) | 『超就職研修 ファッション流通科』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

アニキ

2012年09月18日

4人兄弟の長男である私がアニキと呼ばれることはあっても、呼ぶことはあまりない。

ただ、一人の例外を除いて。それは阪神タイガースの支柱として、長年チームをけん引してきた金本知憲選手である。
産まれながの虎キチの私にとって、アニキは万年Bクラスであった、へぼ球団を広島から移籍2年目にして一気にリーグ優勝に導いた英雄なのである。

野球に詳しくない方もいらっしゃるので、彼のすごさを少し述べておきたい。

一番すごい記録は世界記録にもなっている連続フルイニング試合出場1492試合である。
つまり12年近く試合の最初からゲームセットまで出場し続けてきたのである。

どんなに負けていても、体調が悪くても年間130試合以上を12年間もである。
有名な逸話で左手首を骨折して出場し右手一本でヒットを打ったのであるから全く信じられない精神力である。

さらに何より凄いのは、人気に胡坐をかいていた生温いユルユル体質のタイガースに、自らの自己管理の厳しさを見本に、他の選手の心をわしづかみし、
あっという間に最強チーム(当時)として、変換してしまったのである。

組織は一人のリーダーで変わることを見せつけてくれた好例として私の心に焼き付いている。

その44歳の金本選手が今シーズン限りで引退する。

寂しい限りだが、栄光の野球人生を歩み、輝かしい記録とファンに囲まれ、高額の年棒を手にしてきた大成功者である彼の引退インタビューで

「野球人生のほとんどが苦しいことばかりだった」と言っていたことに心が引きつけられた。
「嬉しかったこと楽しかったことは、20%もなかった」と述べていたのある。

つまり、人目につかないところで猛烈なトレーニングと人目に付き期待されることの強烈なプレッシャーに心を押しつぶされそうになりながら、それに堪え応えてきた彼ならではの心の内なのであろう。

おそらく彼の心にはすでに私心と言うものは、わずかしか無かったと思う。
すでに身体は限界を超え、金銭的な不安もない中、続けてきたのは使命感ではなかったと思う。

それを背負い続けてきたのであろう。その彼の本音を垣間見て私自身も胸が締め付けられる思いがした。

上に立つものは、誰よりも苦しみを知り、それに耐えて結果を出してこそ、その本領を発揮できるのである。そして、その私心のない姿に人は心打たれて仰ぎ見るのであろう。
アニキ、長い間私たちに夢を与え続けてくれて本当にありがとう。このオフ位は家族とゆっくり過ごして欲しいものである。

ただ、ファンのわがままとして、数年後には監督としてまたダメ虎になったタイガースを優勝に導いてください。
posted by アッシュリーズ at 20:04 | 東京 ☁ | Comment(0) | 『超就職研修 ファッション流通科』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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